がん患者を外見からサポートする再現美容師とは
こんにちは!!!
KATSURA くんですヽ(*^^*)/
今日は卒業後の進路についてお話しします!!!
かつらの学校には2つのコースがあります
一般コース:一般的なおしゃれウィッグから医療用かつらまで基礎知識を学ぶコース
NPOコース:医療用かつらに特化したスペシャリストコース
いずれも「かつらのプロ」を目指すコースですが、異なるのは外見からがん治療をサポートする医療美容者(再現美容師)の資格を取るのがNPOコースです♪
再現美容師とは
日本で初めてアピアランス(外見)ケアをかたちにしたNPO法人。日本ヘアエピテーゼ協会が考案した、がん治療で失った容姿を取り戻すための技術(再現美容)をマスターした認定美容師を再現美容師と言います☆
再現美容師の資格を取るには
かつらの学校のNPOコースで基礎を学び、日本ヘアエピテーゼ協会で再現美容師に必要な技術、医療知識、心構えを勉強し、実務の仮免許(准再現美容師)を経て資格が与えられます。
また医療美容は日進月歩し、常に新しい知識と技術が要求されます。
そのため再現美容師の認定は年度ごとに見直されます p(′⌒`*q) ガンバラナキャ!!
再現美容師の活躍一例♡
毛内英克さん(第17期生):さいたま
毎日新聞2015年10月3日掲載⇩
時のひと:再現美容師・毛内英克さん(48)/埼玉
かつらで闘病サポート
抗がん剤の副作用で髪の毛が抜けてしまうがん患者のため、地毛やかつらを整える「再現美容師」として県内でただ一人活動している。医療用かつらを製作するNPO法人「日本ヘアエピテーゼ協会」(東京都品川区)の認定を受け、3年間で200人以上のがん患者を支援してきた。「かつらと気づかれないスタイルが最も求められる」。がん患者の闘病の一助になりたいと日々、努めている。
きっかけは、自分を支えてくれた美容師2人を相次いでがんで亡くしたことだった。自分のサロンを持つ前に勤務していた店のオーナーが6年前に亡くなり、その1年後、美容師の道に導いてくれたいとことも死別した。2人とも58歳で、まだ働き盛りだった。
「2人のおかげでここまで来られたのに、何も恩返しできなかった。せめて美容師として世の中の役に立ちたい」。はさみ一本でできる社会貢献の道を模索し、たどり着いたのが同協会の活動だった。がん患者らに大手メーカーの既製品より安く医療用かつらを提供し、1年間無料でかつらや地毛のケアをする。
サロンを訪れるのは30〜40代が最も多い。子どもの送り迎えで外出しなければならない主婦、脱毛のショックを抱えながら仕事に向き合う女性会社員−−。「無理にがんの話を聞くことはないが、ぽつりぽつりと語る人が多い。かつらを売るだけではなく、話を聞くことで精神的な支えにもなりたい」と願う。
がん患者は薬の影響からむくんだり痩せたりして頭の形も変わり、かつらのサイズ調整も必要になる。「お客さんと近い距離で接することを心がけているので、微調整もすぐにできるし、雰囲気を変えたければかつらの毛のカットもできる」。美容師ならではのきめ細かいケアが特徴だ。
最もうれしいのは、患者がかつらを外す瞬間だ。「闘病中の苦労を知っているので、お客さんの笑顔を見るとホッとする。これからも、この仕事を通じて患者さんに寄り添っていきたい」
もうない・ひでかつ
1967年生まれ。高校卒業後に東京都内の美容専門学校に進学。都内などの美容院で勤務した後に独立し、95年から、さいたま市大宮区でサロン「K’Palette」を開院している。医療用かつらのケアなどは完全予約制。問い合わせは(電話0120・266・061)。も
木野高宏さん(第11期生):千葉
朝日新聞2014年2月24日掲載⇩
がん患者の髪 再現 市川の美容室「アンジェリーク」
がん治療の副作用で髪を失う女性のためにかつらを作り、不安に耳を傾ける――。市川市内でそんな活動に取り組む美容師がいる。自然な仕上がりが安心感につながり、市内外から患者が訪れる。
市川市のJR本八幡駅近くの美容室「アンジェリーク」代表の木野高宏さん(48)と店長の中村有希子さん(31)。店の2階の個室で、医療用に開発されたかつらを、患者の頭に合った形に縫い整え、希望のスタイルにカットする。
利用者の多くは、乳がんの抗がん剤治療を受ける女性たちだ。かつらの製作には約2時間かかる。その間、「脱毛した姿を夫に見せたくない」など髪に関するつらい思いのほか、病気に伴う不安を打ち明ける人も多い。「少しでも気持ちを安らげることができたらと、聞き役に徹します」と木野さん。
美容室を構えて20年以上になる木野さんが、かつらを手がけるようになったのは5年ほど前。伯母が白血病を患い、ふさふさだった髪が抜けてしまったのを見てからだ。インターネットで、医療用かつらで患者を支援するNPO法人「日本ヘアエピテーゼ協会」(本部・東京)が、かつらを扱う「再現美容師」の講座を開いているのを知り、受講。かつらの知識のほか、抗がん剤の種類や特長、患者の心情を学んだ。
病院にチラシを置かせてもらい、徐々に反響が広がった。2年前には県外の患者のため、東京・銀座に専用サロンを開いた。木野さんを手伝ってきた中村さんも、再現美容師に。これまでに約300人が、木野さんの店で、かつらを手にした。
自分らしくアレンジされたかつらをつけると、女性らの表情が明るくなる。「家族に笑顔で接することができる」「ママ友とのランチやお迎えもできる」「子どもの入学の記念写真を撮れた」といった声が届く。
昨年7月にかつらを作った船橋市の会社員女性(49)は、年末に抗がん剤治療を終えた。しかし、副作用でむくみやしびれがある。かつらがきつく感じられ、中村さんに縫い目を緩めてもらった。「ウイッグをつけての生活について『大丈夫』と言ってもらえ、安心できた」。
再び生えてくる自髪を整え、かつらを外す時までケアは続く。「身近で寄り添う存在でありたい」と木野さんらは願う。
かつら代は、1年間のメンテナンスや治療前後の自髪のカットなどを含め、標準タイプで12万6千円。問い合わせは「アンジェリーク」(047・393・6707)。(永井啓子)
松井文子さん(第19期生):静岡
静岡新聞2013年7月5日掲載⇩
医療用かつらでがん患者支援 静岡の美容師松井さん
「全ての女性にいつもきれいでいてほしい」―。静岡市駿河区の美容師松井文子さん(45)は、「再現美容師」として、抗がん剤治療で脱毛した女性の髪が戻るまで、かつらの調整や心のケアに当たり、患者に笑顔を届けている。
再現美容師は、NPO法人日本ヘアエピテーゼ協会(東京)が認定する。同協会によると、現在、全国で36人が活動している。県内では松井さん一人だという。治療前のカットから、“地毛デビュー”に至るまで、1年を通してサポートする。定期的な手入れでは、伸びる髪に合わせてかつらを調整したり、患者好みの髪形にしたりする。
美容師歴23年の松井さんが認定を受けたのは今年1月。常連客が乳がんを患ったことがきっかけだった。触るたびに髪がごそっと抜け落ちる。ストレスで苦しむ姿を見て、何もできない自分が歯がゆかった。そんな時、再現美容師の存在を知った。「せめて髪のことは安心してもらえたら」と、かつらの手入れ方法や病気、治療について学んだ。今は2人目の患者を支援している。
「つらい治療を受けているので頑張ってとは言えない。どこまで踏み込んでいいのか日々勉強」と接客の難しさも口にする。「女性は髪形一つで明るくなり、生活も変わる。自然で前向きな治療生活が送れる手伝いをしたい」。髪のケアを通して今後も患者にエールを送り続ける。
0コメント